
日本のショッピングセンターで親しまれる子ども服ブランドが、中国・杭州へ販路を広げた。ナルミヤ・インターナショナルは10月8日、ベビー・キッズブランド「petit main(プティマイン)」の中国大陸1号店を、浙江省杭州市の商業施設「杭州大厦」に開設したと発表した。台湾と香港で先行してきた展開を足場に、中国大陸の都市型ファミリーとの接点をつくる。
新店は10月3日にソフトオープン。発表では10月10日をグランドオープン日として案内した。日本で生まれた日常着の提案を、制度も買い物の習慣も異なる市場でどう届けるか。店舗づくりとオンラインでの顧客対応を組み合わせる計画が示されている。
杭州大厦5階、約20坪の売り場
出店先の杭州大厦は、杭州市中心部の武林広場に位置する商業施設。店舗は5階にあり、売り場面積は66平方メートル、約20坪となる。子ども服のほか服飾雑貨など、プティマインの商品を扱う。
提供写真では、開放的な入口の内側に衣類のハンガーラックや陳列台が並び、帽子や小物も組み合わせて紹介されている。白や淡い色を使った内装の中で、普段着のコーディネートを見せる売り場だ。写真は今回の杭州店のもので、日本の既存店を代用したものではない。
同社は杭州での販売実績や顧客の声を検証し、今後の主要都市への段階的な出店につなげる考え。1号店開設の発表時点では、次の出店都市や具体的な開業日程までは示していない。杭州での反応を、その後の商品やサービスの開発に生かす方針だ。
台湾・香港で培った経験を次の市場へ
プティマインは、台湾では現地法人との連携、香港では代理商を通じて店舗網を広げてきた。台湾の1号店は2025年3月に開業し、2026年秋に3店を加えて4店舗体制となった。香港でも2025年秋の初出店から約半年強で4店舗体制を築いたという。
香港の店舗には現地の顧客に加え、中国大陸から訪れる人も来店していると同社は説明する。今回の杭州出店は、現地ディストリビューターを通じた中国大陸での販売開始に当たる。台湾・香港で得た経験を活用しつつ、それぞれの市場の違いに合わせて事業を組み立てる。
「中国大陸1号店」という表現は、同社が香港・マカオ・台湾を除いた販売地域を指して用いている。台湾や香港にも既に店舗があるため、今回をブランド全体の海外初出店と捉えると、これまでの展開を見落としてしまう。既存の海外事業をさらに広げる動きとして位置付けられる。
小紅書やWeChatで、来店前後もつながる
今後の方針として同社は、中国大陸の法規制、流通・物流環境、消費者行動に対応した販売基盤の整備を挙げた。台湾や香港の運営モデルをそのまま移すのではなく、現地に合った進め方を採るとしている。
具体的には、小紅書(RED)やWeChatなどを通じて顧客との接点をつくり、店舗での買い物と中国大陸内のECを連動させる。現地の需要に応じた商品投入、別注企画、IPとのコラボレーションも展開する方針で、ブランドを知ってもらう段階から購入、継続的な利用までを見据える。
これらは今後の事業計画として示された内容だ。発表には個別のコラボレーション相手や発売日、EC商品の価格などは掲載されていない。現地限定商品が既に販売されていると受け取らないよう、計画と店頭での実際の取り扱いを分けて確認する必要がある。
0~9歳を対象にした、日本発の日常着
プティマインは2011年に始まったガールズ・ボーイズ向けブランド。発表時点で、日本国内ではショッピングセンターを中心に170店舗を展開する。ブランド全体の対象年齢は0~9歳、サイズは50~130センチ。流行を取り入れながら子どもらしさを残した、日常使いの服を提案している。
保護者の声を取り入れた「スマイルシリーズ」などを展開し、機能性や着心地とデザインを組み合わせる点を特徴としている。中国大陸では、都市部の子育て世代に向け、上品なカジュアルというブランドの方向性を打ち出す。
運営会社のナルミヤ・インターナショナルはワールドグループに属する。日本の若い親世代や子ども服に関心のある読者にとっても、身近なブランドが海を越え、現地の暮らしに合わせてどう変化するかを知る事例となる。杭州店を訪れる際は、営業時間と在庫、取り扱いサイズを店舗・商業施設の最新案内で確認してください。
多元ニュース編集部/2026年10月19日
出典:ナルミヤ・インターナショナル発表(PR TIMES、2026年10月8日)



