ハイケム、旭化成の高性能電池向け電解液技術「Acetolyte™」に関するライセンス契約を締結 中国市場初

ハイケム上海が旭化成の超イオン伝導性電解液技術「Acetolyte™」について、中国市場初となる非独占ライセンス契約を締結。EV・ESS需要拡大を背景に、中国電池メーカーへの供給を開始する。

ハイケム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:高裕一)の中国における貿易業務の中核を担うグループ会社である高化学(上海)国際貿易有限公司(ハイケム上海)は、旭化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:工藤幸四郎)と、中国市場において、旭化成の超イオン伝導性電解液技術「Acetolyte™」に関する非独占のライセンス契約を締結した。

旭化成本社にてライセンス契約締結
旭化成本社にてライセンス契約締結

ライセンス契約の概要

ハイケム上海は旭化成から、Acetolyte™に関する非独占の製造・販売ライセンスの許諾を受け、ハイケム上海が中国の電池材料分野で培ってきた幅広い顧客基盤と事業ネットワークを活用し、中国の電池メーカーに本技術を採用した電解液を供給する。

中国では、電気自動車(EV)やエネルギー貯蔵システム(ESS)の普及を背景に、高性能なリチウムイオン電池の需要が拡大している。両社は、中国市場での顧客開発や供給体制の構築を通じ、Acetolyte™電解液の採用拡大を目指す。

代表者コメント

旭化成株式会社 常務執行役員 研究・開発本部長 松崎修氏

「当社はこれまで、欧州でのライセンス供与や、その技術を活用した製品販売を通じてAcetolyte™の事業展開を進めてきました。今回、中国市場における初のライセンス契約を締結できたことは、Acetolyte™のグローバル展開をさらに加速する重要な一歩です。ハイケム上海との協業を通じて、中国のお客さまへ新たな価値を提供するとともに、ライセンシングを活用した事業展開をさらに推進してまいります。」

ハイケム上海 総経理 龍月元氏

「ハイケムは、約20年にわたりリチウムイオン電池関連事業に注力してまいりました。特に中国市場に対する深い知見と豊富な事業経験を有しております。旭化成のAcetolyte™は優れた低温特性を備えており、両社の緊密な協業を通じて、その価値を最大限に発揮することで、電池業界に新たな発展の可能性をもたらすものと確信しております。」

ライセンス契約のスキーム図
ライセンス契約のスキーム図

Acetolyte™について

Acetolyte™は、アセトニトリルを含有する旭化成が開発した電解液技術である。高いイオン伝導性により、低温環境における出力向上と高温環境での耐久性向上を可能とする。さらに、電池コストの低減や電池パックの小型化にも寄与し、エネルギー密度の向上にも貢献する。

ハイケムのライセンス活動について

ハイケムは、日本企業が保有する優れた化学技術の社会実装を推進するため、技術譲受やライセンス供与を通じて、中国をはじめとするグローバル市場でライセンス事業を展開している。

その代表例が、2010年より展開しているSEG®(Syngas to Ethylene Glycol)技術である。本技術は、合成ガスからエチレングリコールを製造するプロセスで、UBE株式会社の技術をベースに、ハイケムが商業化・量産化体制を確立するとともに、中国市場を中心にライセンスおよびマーケティング活動を推進してきた。その結果、現在では累計23件のライセンス契約を締結し、ライセンス先の総生産能力は年間約1,000万トンに達している。

近年では、さらなる日本技術の継承と国際的な社会実装を目的に、2024年に住友化学株式会社より気相法ベックマン転位によるカプロラクタム製造技術に関する知的財産を譲り受けた。また、機能性素材分野においても取り組みを強化しており、2025年には株式会社リコーより高分子量PLA(ポリ乳酸)に関する技術・知識の知的財産権を、同年12月には帝人株式会社よりステレオコンプレックスPLA(SC-PLA)に関する知的財産権を譲受した。

ハイケムは、こうした日本発の先進技術をグローバル市場へ展開し、その社会実装と産業化を推進することで、新たな価値創出につながる技術ライセンシングの実績を積み重ねている。

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