陳思誠監督作『唐探1900』がオープニングを飾る、映画と対話の祝祭

2025年5月23日、東京にて、中国電影家協会主催の映画祭「金鶏賞影展インジャパン2025」が華々しく開幕した。日本初上陸となる本イベントは、中国映画界の最高峰とも称される金鶏百花映画祭で選出された6作品を上映するもので、リアリズムと革新を軸にした優れた中国映画が日本の観客と出会う貴重な機会となった。

オープニングイベントでは、司会進行と中国語通訳の案内により、映画の上映前に関係者が続々と登壇。映画祭の代表として登場した中国電影家協会主席・鄧光輝(ドン・グアンフイ)氏は「映画は言葉や文化を超えて文明交流を促す仲介役」と語り、金鶏賞の歴史と国際的な展開を紹介。日本を今回の初訪問地に選んだ理由について「中日映画交流の新たな歴史を築きたい」と意気込みを語った。

上映作品として選ばれたのは、陳思誠(チェン・スーチェン)監督による最新作『唐探1900』。人気シリーズ「唐人街探偵」の続編で、1900年のサンフランシスコのチャイナタウンを舞台に、過去と向き合う壮大なミステリーを描く。会場には陳監督自身も登壇し、観客に向けて「歴史の影を描きながらも、映画を通して“こんな時代を繰り返してはならない”という想いを届けたい」と語った。
また、北京大学の陳宇教授や、日中友好の象徴ともいえる鳩山由紀夫元首相夫妻も登壇。鳩山氏は「映画は日本と中国を結ぶ最も力強い文化交流の媒体」と述べ、自身と夫人の出会いがサンフランシスコであったことから、特に今回の上映作品への関心を寄せた。
撮影の裏話として、1900年のサンフランシスコの街並みは中国・山東省の徳州に300ムー(約20ヘクタール)の巨大セットを建設して再現したことも明かされ、観客から驚きの声が上がった。
式の最後には、出演者や関係者への花束贈呈とフォトセッションが行われ、イベントは終始温かな拍手と祝福に包まれて幕を閉じた。
写真提供/フォーカスピクチャーズ



