大会のロゴに見えるのは、鳥の冠羽か、炎か、それとも地図か。2032年ブリスベン・オリンピックとパラリンピックのエンブレムが10月5日に発表された。旅日僑網は10月7日、新華社の記事を掲載し、オーストラリアの鳥を中心に地元の文化や風景を組み込んだデザインを紹介した。競技の開催まで約6年。スポーツだけでなく、デザインや海外の街に関心を持つ人にも注目できる発表だ。

二つの大会を、二種類のオウムで表現
旅日僑網の掲載記事によると、オリンピック側にはピンク・コカトゥー、パラリンピック側にはキバタンを採用した。共通する鳥のモチーフを持たせながら、それぞれの大会の姿をつくっている。今回発表されたのはエンブレムで、マスコットは大会に近い時期に公開される予定だ。
公式の図柄は、国際ハンドボール連盟(IHF)の紹介ページでも確認できる。同連盟は、冠羽の中にクイーンズランド州の輪郭や炎を重ねたこと、専用の「Brisbane 2032」の文字と、五輪マークまたはパラリンピックのアギトスを組み合わせたことを説明している。また、先住民文化におけるオウムの意味について、人と土地、物語、儀礼をつなぐ存在として紹介している。
冠羽の「3」と「2」に開催年を重ねる
大会組織委員会の公式投稿と解説映像では、冠羽を生きたトーチに見立て、州の形と炎を重ねる考え方を示している。羽を3本と2本に分けた並びには「2032」が託され、鳥の遊び心のある表情も大会の雰囲気を伝える要素になる。
デザインを見るときは、最初に受ける印象と、説明を読んだ後の見え方を比べると面白い。鳥、地形、開催年という異なる情報が、一つの形に整理されているからだ。単に何色が好きかという感想に加え、「どの部分が何を伝えているか」を追うと、国際大会の視覚表現を読み解く入口になる。完成図は上記の公式資料で見比べられる。
発表の舞台も、地域を紹介する仕掛けに
デザインは一度に公開される前に、クイーンズランド各地で部分ごとに披露された。IHFによると、グレートバリアリーフなどでの企画を経て、ブリスベンのサウスバンクで全体の発表につなげた。図柄だけでなく、その発表過程でも開催地域を紹介した形だ。
サンシャインコースト市の10月6日付発表には、その一場面が記録されている。10月2日、オリンピアンのナタリー・クック氏とパラリンピアンのアレクサ・リアリー氏が、ワイルドホース・マウンテンでエンブレムの一部を披露した。グラスハウス山地を背景に、地域の自然と選手を組み合わせた演出だった。
同市は共同開催都市として参加し、マウンテンバイク施設やスタジアムの整備を進める方針も示す。発表文では、大会への注目を地域の観光や施設の将来につなげたいという自治体側の期待が語られている。これらは主催地域が掲げる目標であり、経済効果や整備の成果が確定したという意味ではない。
ブリスベンが開催都市に決まったのは2021年。オーストラリアでの夏季オリンピックは、1956年のメルボルン、2000年のシドニーに続く3回目となる。以前の大会が残した印象に、新しい開催都市がどんな姿を加えるのかという見方もできる。
競技観戦以外にも広がる参加の入口
ブリスベン市の大会案内では、オリンピックは2032年7月23日~8月8日、パラリンピックは8月24日~9月5日の開催予定。市は将来の関わり方として、大会運営のボランティア、文化・芸術イベント、カウントダウンなどの節目の催し、聖火リレーを挙げている。
海外のイベントに関わりたい学生や、文化交流に関心のある人にとっても、競技日程とともに追う意味がある。ただし、この案内は参加機会の紹介であり、日本からの応募受付や参加条件が決まったことを示すものではない。具体的な募集が始まった際には、対象者、語学、滞在期間などの条件を公式案内で確認する必要がある。
今回の発表は、2032年の開催地を一つの図柄から知るきっかけになる。ロゴの中の鳥や地形に目を向け、その土地で何が準備されていくのかを追うと、大会のニュースを競技成績とは異なる角度から楽しめる。
多元ニュース編集部。旅日僑網の2026年10月7日掲載記事(新華社配信)と、大会関係団体・自治体の公表資料を基に構成。



