東京・南青山のYUGEN Galleryで、中国遼寧省出身のガラス作家・袁方洲による個展「The Critical State ― 臨界体」が9月12日から10月7日まで開かれる。ガラスが熱や重力によって変化する性質に着目し、人の手による加工と自然の作用が交わる状態を作品と展示空間で示す。

袁は2018年に清華大学美術学部で工芸を学んで卒業し、その後来日。2020年に東京藝術大学大学院工芸科の修士課程を修了した。東京を拠点に、ガラスを中心とする立体作品のほか、絵画や映像にも取り組んでいる。
制作では、ガラスを焼く、割る、切る、磨く、重ねるといった工程を組み合わせる。加工の過程で生じる亀裂や歪みも排除せず、作品を構成する要素として扱う。人が形を整えようとしても完全には制御できない素材の動きから、人工と自然の関係を探っている。
中国で身につけたガラス工芸の技術を土台に、来日後は素材そのものの性質を生かす表現を深めてきた。日本の現代美術、とりわけ「もの派」からも影響を受けているという。
今回の会場では、作品単体に加えて、作品間の距離や高さ、周囲の空間との関係にも焦点を当てる。鑑賞する位置や光の角度によって、透明な面や断面、重なり方の見え方が変わる構成となる。
会場は東京都港区南青山3丁目1番31号、KD南青山ビル4階。開館時間は平日13時から19時、土日祝日は13時から20時で、入場は閉場30分前まで。会期中は無休、入場無料。



