「朝日新聞」は、2026年9月9日に振付師・演出家の上田遙さん(68)が千葉県市川市を拠点に取り組む芸能活動を報じた。記事では、上田さんが芸術監督を務める「ICHIKAWA黒松カンパニー」の創作活動や、10月に上演予定の新作「百合姫伝説 祈り」が紹介されている。

上田さんは、新型コロナウイルス禍を境に公演の機会が減ったことなどをきっかけに、約2年前、自宅のある市川市で同カンパニーを設立した。地域に残る歴史や風習、民話を掘り起こし、舞踊、演劇、音楽を融合させた舞台作品を発表している。
これまでに、市川ゆかりの小説家・永井荷風や、市の特産品である梨を題材とした作品を上演してきた。朝日新聞の記事は、上田さんが国内外で培った舞台経験を生かし、地域文化の魅力を芸能活動を通じて発信していることを伝えている。
新作「百合姫伝説 祈り」は、室町時代に市北部の曽谷地区を治めた曽谷一族にまつわる民話をもとにした作品。上田さんは当時の自然や歴史を肌で感じ取るため、3年近くかけて自転車で市内各地を巡った。史跡や歴史博物館、寺社を訪ね、取材と史料収集を重ねて脚本を書き上げたという。
物語のクライマックスでは、父の後を追って池に身を投げようとする百合姫を、池の主である弁財天が思いとどまらせる。舞踊家の上田はる美さんが操る百合姫の人形と、弁財天役の舞台音楽家・会田桃子さんが奏でるバイオリンによって、幻想的な世界が表現される。
上田さんは朝日新聞の取材に対し、百合姫の生き方を通じて、市川の魅力と平和へのメッセージを描いたと語っている。
公演は10月6日午後6時30分から、市川市八幡の全日警ホールで開催される。全席自由で、大人3千円、小学生以下1500円。




